中国人実習生を殺人容疑で逮捕 広島の8人殺傷
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広島県江田島市のカキ養殖加工場の8人殺傷事件で、広島県警は19日、「川口水産」社長の川口信行さん(55)を刺殺したとして、入院治療のため一時釈放していた中国人技能実習生、陳双喜容疑者(30)を殺人容疑で逮捕した。捜査関係者によると、調べに対して「自由になりたかった」と供述している。
陳容疑者は昨年5月に来日。川口水産では、加工場に住み込みで働いていた。県警は中国の家族と離れて暮らす中で、孤立を深め、精神的に追い詰められていった可能性もあるとみて調べる。
逮捕容疑は、3月14日午後4時半ごろ、川口水産加工場で、川口さんの胸を刃物で刺して殺害した疑い。県警によると、陳容疑者は「殺すつもりだった」と容疑を認めている。
また致命傷となった凶器の包丁は、陳容疑者が事件直前までいた自室から持ち出したものとみられることが新たに判明。加工場にはカキ打ち用の刃物は置いてあるが、包丁は置いていなかった。
県警によると、陳容疑者は、同社作業員の橋下政子さん(68)も殺害し、6人をスコップで殴るなどして負傷させた。〔共同〕