2019年5月21日(火)

学校に放射線安全基準 福島の13校、屋外活動制限
文科・厚労省、小中学校・幼稚園など対象に

2011/4/19付
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文部科学省と厚生労働省は19日、福島第1原子力発電所から20キロ以上離れ、計画的避難区域などにも入らない福島県内の学校や幼稚園・保育園が校舎や校庭を利用する際の放射線量の基準を発表した。屋外での放射線量の計測値が毎時3.8マイクロシーベルト以上となった場合、校庭・園庭の使用や屋外での活動を制限する。同日、県教育委員会などに通知した。

屋外活動が制限されるのは福島市と郡山市、伊達市の計13の小中学校と幼稚園・保育園で、対象の子供は約3500人。対象施設では屋外活動を1日あたり1時間以内とし、幼稚園・保育園は砂場の利用を控える。

屋外活動が制限される13の施設のうち、福島第1原発から最も遠いのが64.3キロ離れた福島市内の小学校。一方最も近いのは同55.4キロメートルの伊達市内の小学校。

1日に屋内で過ごすのを16時間、屋外は8時間と仮定。屋外で許容される被曝(ひばく)量を毎時3.8マイクロシーベルト未満と算出した。「通常の子供の行動パターンでは屋外にいる時間はもっと短い。念のため慎重な数値を設定した」(文科省)という。高校などもこの数値を参考に活動方針を決めるのが望ましいとしている。

放射線量の調査は毎週行い、2回連続で基準を下回れば制限を解除する。幼稚園と保育園、小学校は地面から高さ50センチ、中学校は高さ1メートルの場所で計測する。

この基準は学校の夏休みが終わる8月末までを対象期間にし、その後に見直す。対象外の学校も含め、屋外活動後の手洗いやうがい、土ぼこりが多い時は窓を閉めるといった留意点も示した。

福島県内では、原発の半径30キロ圏より外にある学校の大半で新学期がすでに始まっている。しかし屋外活動をする際の基準が国から示されず、体育の授業や部活動で校庭の使用を見合わせる動きが広がっていた。

福島県は4月上旬、原発の半径20キロ圏より外にある各学校などで大気中の放射線量などを調査。文科省は休校中の学校などを除き、数値が比較的高かった52施設を14日に再調査、原子力安全委員会の助言も受けて安全基準を検討していた。

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