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男性不妊治療への助成広がる 福井や三重、導入へ

福井県は26日までに、精巣内から精子を取り出す男性特有の不妊治療を対象とした助成制度を2014年度以降、導入する方針を決めた。既に三重県も14年度から同様の制度を始める予定になっている。

厚生労働省は現時点で他の自治体での同様の動きは把握していないとするが、識者からは行政の新たな試みに「男性が治療に取り組みやすい環境が整えば、少子化対策にもつながる」との声が出ている。

国の現行制度は、体外受精や顕微授精など保険が適用されない「特定不妊治療」が対象。年間所得730万円未満の夫婦に、5年間で10回までの上限付きで1回当たり最大15万円を助成する。費用は国と都道府県が折半して負担する。

一方、福井、三重両県の新たな助成制度が対象とするのは、無精子症の夫の精巣などから直接精子を採取する治療だ。

生殖医療専門医で「西ウィミンズクリニック」(福井市)の西修院長は「1990年代後半から行われるようになり、最近は国内で年に2200回前後実施されている。ただ費用は高額で1回に30万~40万円程度掛かることもある」と話す。

福井県の新制度は、年間所得730万円未満の夫婦が治療を受けた場合、上限5万円を助成。担当者は「多くの男性が、適切な治療を積極的に受けられるようにと考えた」と説明する。

三重県の場合は、所得400万円未満の夫婦に最大5万円を市町と折半で支給。両県とも特定不妊治療に対する国の制度との併用を認める。

厚労省などによると、全国の不妊専門相談センターに寄せられた11年度の相談件数は2万2千件超。不妊に悩む人々を支援するNPO法人「Fine」(東京)の松本亜樹子理事長は「妻にも悩みを言いにくいと考える男性は多く、女性よりも一人で問題を抱えがちだ」と指摘。「福井や三重のような行政の取り組みが全国に広がれば、男性側が、同じ悩みを抱えている人は少なくないと気付き治療に取り組む契機になる」と期待する。〔共同〕

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