未承認薬で自ら堕胎容疑 警視庁、女性を書類送検
国内で未承認の経口妊娠中絶薬「ミフェプリストン」をインターネットで購入し、自ら服用して中絶したとして、警視庁新宿署は19日、都内の無職女性(22)を堕胎容疑で書類送検した。同署によると、妊娠した女性が自ら薬を使って中絶したケースについて、堕胎容疑での立件は珍しい。
送検容疑は昨年5月下旬、ミフェプリストンを飲み、昨年6月下旬に妊娠20週目の男の胎児を堕胎した疑い。
女性は北海道の業者からインターネットを通じて中国製の堕胎薬を約2万5千円で購入。服用後、自ら病院の診察を受けたことから発覚した。
厚生労働省は2004年、出血や感染症などの健康被害の恐れがあるとして、医師の処方がない場合はミフェプリストンの個人輸入を禁止している。
刑法の堕胎罪は、妊娠中の女性が薬物を服用するなどの方法で堕胎した場合、懲役1年以下に処すると定めている。