川下りで孤立の7人、全員救助 富山
18日午後9時45分ごろ、富山県黒部市宇奈月町音沢にある黒部川支流の弥太蔵谷で、川下りをしていた富山市の会社員、山田祐樹さん(40)、千葉県浦安市の会社員、向出雅昭さん(40)の2家族と、ガイドの計7人が増水によって川岸に取り残されていると、同行していた別のガイドから黒部署に通報があった。
県警などのヘリコプターが19日朝、7人全員を救助。病院に運んだが、いずれもけがはなく、体調も問題はないという。湧き水を飲みながら、川岸の岩や木の下などで待機していた。
同署によると、救助されたのは山田さんと長男(9)、向出さんと妻(42)、長男(11)、次男(10)のほか、富山市在住のカナダ国籍の男性ガイド(39)。
一行は18日午後1時ごろに集合し、弥太蔵谷付近でロープを使って川を下ったりするスポーツ「キャニオニング」をしていた。増水のため午後2時半ごろから川岸で待機したが、水位が下がらず、ガイドの一人でツアーを主催した片山達也さん(46)が自力で川を出て救助を要請した。
片山さんによると、7人は食べ物を持っていなかったが、湧き水を飲んで夜を明かした。片山さんは「天候を調べて大丈夫と判断したが、増水量が想像を超えていた。危険な思いをさせて申し訳ない」と話した。
富山地方気象台によると、周辺では17日夜から大雨・洪水注意報や警報が出ており、18日も河川の増水に注意を呼びかけていた。