2017年11月21日(火)

ネット時代の著作権保護、厳格に判断
最高裁、「まねきTV」訴訟で

2011/1/18付
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 テレビ番組のネット転送サービスを著作権侵害と結論付けた18日の最高裁判決は、著作権者側の権利保護を重視した判断といえる。ただ、デジタル技術の進歩に著作権法が追いついていないとの指摘もあり、今後も新サービスと著作権の“せめぎ合い”が問題となるケースは出てきそうだ。

 個人が私的利用の範囲で番組を別の場所に転送することは、著作権法に抵触しない。問題は業者が転送する場合だ。

 今回の「まねきTV」は利用者所有の機器を使い、転送の操作も利用者自身がするなど、業者の関与の度合いは小さかった。しかし、最高裁は「機器は利用者の所有でも、アンテナなどを接続して送信の主体となっているのは業者だ」として、違法行為と認定した。

 テレビ局側が転送サービスを問題視する背景には、地域の垣根を越えて好みの番組をネットで見られるようになれば、地方局の存立が脅かされるとの危機感がある。今回の判決で、同種サービスには一定の歯止めがかかるとみられる。

 ただ、別件の同種訴訟で転送サービスを合法と判断した2009年1月の知的財産高裁判決は「技術発展で新たなサービスが生まれ、地位を確立していくのは歴史を振り返れば明らか」と指摘した。新技術と著作権の関係をどう整理するか、今後も議論になりそうだ。

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