韓国船沈没、進まぬ救助 20代航海士が操船指示
乗客家族に募る不満

2014/4/18付
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 【ソウル=加藤宏一】韓国南西部、珍島の沖合で修学旅行の高校生ら475人乗りの旅客船が沈没した事故は18日、発生から3日目を迎えた。韓国メディアなどによると、事故当時、20代の3等航海士が船長の業務を代行していたことが判明。潜水士が船内への進入に成功したが、同日昼ごろ、船は完全に水没。難航する救助に乗客の家族の不満は高まっている。

18日、旅客船沈没事故から3日目を迎えた韓国・珍島の漁港に集まった関係者ら=共同
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18日、旅客船沈没事故から3日目を迎えた韓国・珍島の漁港に集まった関係者ら=共同

 16日に発生した事故で179人が救助される一方で、28人の死亡が確認され、行方不明者は268人に上っている。

 韓国メディアによると、事故当時、操舵(そうだ)手に操縦を指示するなど船長の業務をしていたのは20代の3等航海士の女性で、60代の船長の男性は操縦室にいなかった。法的には問題ないが、航海士としての経験が浅かったと指摘する声が出ている。

 海洋警察の当局者は18日午前、現場付近の体育館に滞在している乗客の家族らに対し、潜水士が船内への進入に成功したと明らかにし、船内の図が書かれたパネルを使いながら進入計画などを説明した。複数の韓国メディアによると、すでに船内への空気の注入を始めているという。

その場を動かないよう指示する船内アナウンスも。救助された乗客が事故直後の様子を撮影

その場を動かないよう指示する船内アナウンスも。救助された乗客が事故直後の様子を撮影

 韓国国防省の報道官は18日午前の記者会見で「今日は天候が比較的安定すると予想しており、救助活動ができるとみている」と明らかにした。

 18日朝までには大型クレーン船3隻が現場近くに到着した。ただ、聯合ニュースは関係当局の話として、行方不明者の家族らの同意がなければ引き揚げ作業に着手できず、まずは準備作業を優先するとしている。また引き揚げには月単位の時間がかかる見通しだ。

 行方不明者の家族代表が18日午前、現場付近の体育館で記者会見し、「我々が知りたいのは現在の(捜索の)状況だが、(当局に)責任をもって答えられる人がいない。国民の皆さん、どうか子供たちを助けてください」などと悲痛な叫びを上げた。

 聯合ニュースは事故原因として、海流が速い地点で客船が急に船首の向きを変えたため、積んでいた車両や貨物が一方に片寄り、バランスを失ったとの海洋警察の見方を伝えている。

 動画投稿サイト「ユーチューブ」などで、救助された乗客が携帯電話などで撮影したとみられる事故当時の船内の映像が公開され始めた。映像には救命胴衣を付けた高校生が映っているほか、船室にとどまるよう呼びかける船内放送の音声も収録されている。

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