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釜石湾と石巻湾で津波が増幅 共振現象の可能性

東日本大震災で発生した津波について、岩手県の釜石湾や宮城県の石巻湾西部などで、津波の高さが周辺の2~3倍に膨れ上がる「共振現象」が起きた可能性が高いことが、18日までの今村文彦東北大教授(津波工学)らによるシミュレーションで明らかになった。

共振現象は、たらいに入れた水を波の周期に合わせて揺すると波が大きくなるような現象を指す。1960年のチリ地震津波の際に岩手県の大船渡湾で発生し、被害が拡大した。

今村教授らは、三陸沖に設置されたGPS(全地球測位システム)波浪計による潮位変化の記録を基に、今回の津波の周期や波形を解析。潮位が(1)10分程度の短周期で大きく変化(2)1時間程度の長周期で緩やかに変化――と2種類の明確な周期を持っていたことが判明、さらにコンピューター上で津波を再現した。

その結果、釜石、石巻両湾に加え、青森県のおいらせ、階上両町の沿岸、岩手県の山田湾、福島県の小名浜港周辺の少なくとも6カ所で共振現象が起きた可能性があることが分かった。

石巻湾西部に位置する宮城県東松島市では、連動型の宮城県沖地震の発生で想定していた4メートルをはるかに上回る10メートルを超す津波が来襲。市の住宅の7割超、約1万1千世帯が全半壊した。

共振現象が実際に起きたかどうかは、大船渡湾をはじめ湾内の潮位変化を記録する検潮所がすべて破壊されたため、確認は困難だという。今村教授らは、2つの周期を持つ津波の発生メカニズムの解析を急いでいる。

今村教授は、今後の津波でも共振現象で被害が拡大する可能性を指摘。「共振現象が発生すると、最大級の津波が長時間続くことがある。まず避難という意識を持ち、津波が収まったと感じても自分の判断で戻らないことだ」と警告している。〔共同〕

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