原子力安全委が最終会合 「国民におわび」班目委員長
19日に原子力規制委員会に再編される内閣府原子力安全委員会は18日、最後の会合を開いた。会合後に記者会見した班目春樹委員長は、東京電力福島第1原子力発電所の事故を防げなかったことについて「真摯に反省しないといけない。国民の皆様におわび申し上げたい」と述べた。
班目委員長は「原発を運転するのは必ずリスクが伴うと専門家は誰でも知っているが、一般の人はゼロリスクを求めるため、リスクについて議論できなかった」と反省の弁を述べた。「改革しようとしたが事故に間に合わなかった」とも話し、体制の見直しは規制委に委ねる考えを示した。
安全委は原子力船むつの放射線漏れ事故を機に、1978年に発足した。経済産業省原子力安全・保安院とのダブルチェック体制で原発の安全性を厳格に審査するとしてきたが、班目委員長は会見で「(体制は)かなり形骸化していた」と指摘した。