2018年9月23日(日)

高峰秀子さんの未発表随筆発見 夫との欧州旅行記

2013/3/18付
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 日本映画を代表する女優で、エッセイストとしても活躍した高峰秀子さん(1924~2010年)の未発表のエッセーが、東京都港区の自宅で見つかったことが18日、分かった。1958年に夫で映画監督の松山善三さんと欧州を旅した際の旅行記で、「旅日記 ヨーロッパ二人三脚」のタイトルで新潮社から30日に刊行される。

 高峰さんの養女で文筆家の斎藤明美さんによると、書棚に保管されていたノートの一冊。表紙に「ヨーロッパ 二人三脚」の題名と、男女が二人三脚をしている絵が描かれていた。

 旅行記は、ベネチア国際映画祭に出席するために日本をたった同年8月24日から、フランスやドイツ、スペインなどを回って帰国した翌年3月28日までの約7カ月間。

 各地の食べ物や買い物、映画の感想が淡々とつづられ、気に入らない作品は「チンプきわまりなき」(原文ママ)と一言。パリで画家の藤田嗣治に絵を描いてもらうなど、幅広い交友関係もうかがえる。

 また、体調を崩した松山さんを残して食事に招かれ「善三にたべさせたかった。残念だった」と記すなど、夫への飾らない愛がにじむ。

 当時30代前半だった高峰さんは「浮雲」(55年)など代表作への出演が続いていた。「こうしてパリでぼんやりしてる事の何とすばらしい事か。帰りたくない」と率直な気持ちをつづっている。

 斎藤さんは「日常を書き留めた文章に、深い心情が表れている。女優として一番いい時期に休暇を取り、夫と過ごす幸せをかみしめているようです」と話している。

 高峰秀子(たかみね・ひでこ)さん 1924年3月北海道函館市生まれ。5歳のとき「母」で映画デビュー。子役として活躍した後、「二十四の瞳」「浮雲」など映画史に残る作品に主演した。エッセイストとしても知られ、半生をつづった「わたしの渡世日記」で日本エッセイスト・クラブ賞を受賞した。

〔共同〕

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