「トキ踏んだ米」被害逆手にPR 新潟・佐渡

2013/7/18付
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新潟県佐渡市が、国の特別天然記念物トキに踏まれた水田のコメをブランド米として売り出す"トキ踏んだ米"(仮称)構想を検討している。田を荒らす害鳥とみなされ、農薬使用や銃猟により絶滅した経緯を踏まえ、被害を逆手に取ってトキとの共生をPRする狙いだ。

佐渡市では昨年、国内の野生では36年ぶりにひなが誕生し、8羽が巣立った。しかし、農家からは親子連れのトキに苗を踏まれたとの相談が寄せられる。ひなは行動範囲が狭いため、巣近くの同じ田を何度も踏み荒らす傾向がある。

「つぶされる度に植え直さないといけない」と肩を落とすのは、地元農家の男性(69)。今のところ収穫量に変化はないが「今後トキが増えてくると対応が難しくなる」と不安な表情だ。

「農家にとってトキとの共生は厳しい道であることを、消費者に理解してほしい」と市農林水産課。米の名称は検討中で「インパクトのある名前がいい。消費者が興味を持って応援し、トキが来てよかったと農家が思えるようになってほしい」と期待を寄せる。

トキの野生復帰には、農薬を抑えた豊かな生態系の水田づくりに励む農家の理解と努力が欠かせない。餌場作りに親子2代で取り組んでいる男性(69)は「復帰は着実に前進している。後になって慌てないよう、早めに共生に向けた対策を考える必要がある」と話している。〔共同〕

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