2019年2月19日(火)

宇宙誕生時の「重力波」観測 米チームが世界初
佐藤氏らの急膨張理論を裏付け

2014/3/18付
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重力波を観測した南極の施設(研究チーム提供)

重力波を観測した南極の施設(研究チーム提供)

138億年前の宇宙の誕生直後に発生した「重力波」の証拠とされる現象を、世界で初めて観測したと米カリフォルニア工科大などのチームが17日、発表した。生まれたばかりの宇宙の姿を探る重要な手掛かりとなる。

誕生時に非常に小さかった宇宙が急激に膨張したとする佐藤勝彦自然科学研究機構長らの「インフレーション理論」を、観測面から強く裏付ける成果だ。

重力波は、物体が動いたときに重力の影響で発生し、空間や時間の揺れが波のように広がる。アインシュタインが相対性理論で存在を予言したが、直接観測されたことはない。

チームは、宇宙が生まれた38万年後に放たれた光の名残である「宇宙背景放射」と呼ばれる電波を、南極に設置したBICEP2望遠鏡で詳しく観測し分析した。その結果、宇宙初期の急膨張によって出た重力波が、光の振動する方向に影響を与え、方向が特定のパターンを描いていることを初めて発見。間接的に重力波の存在を確認したとしている。

インフレーション理論は1980年代初めに、佐藤氏や米国のアラン・グース博士がそれぞれ提唱。宇宙が火の玉で始まったとするビッグバン理論が説明しきれない部分を解決し、広く受け入れられている。

 ▼重力波 物体が加速しながら運動するときに、周囲に伝わる時間や空間の揺れ。重力波は極めて小さいため、高密度で大きな質量の物体が動かないと観測は難しい。ブラックホールの衝突や中性子星の自転などで観測されると期待されている。アインシュタインが理論的に存在を予言したが検出されておらず、世界中で発見が競われている。日本は、岐阜県飛騨市の地下に一辺が長さ約3キロのL字形の検出器を建設中。

〔共同〕

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