首都直下地震なら死者最大9600人 都が推計
全壊・全焼30万棟

2012/4/18付
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東京都は18日、首都直下地震が起きた場合の都内の被害想定を公表した。死者は最大約9600人に達すると推計。東日本大震災を踏まえ、最新の研究成果を反映させた結果、2006年の前回想定(約6400人)の1.5倍に膨らんだ。建物の全壊・全焼は約30万棟、帰宅困難者は516万人としており、首都機能維持に防災力の一段の強化が求められる。

都は9月までに新たな地域防災計画の素案をまとめ、年内に改定する。

被害想定は、地震学者らによる都防災会議地震部会(部会長・平田直東大地震研究所教授)がまとめた。東京湾北部を震源とするマグニチュード(M)7.3の地震を想定。冬の平日午後6時、風速秒速8メートルの場合に被害が最大になるとした。

今年3月に東京湾北部地震の震度分布を公表した文部科学省の研究チームと同様に、震源の深さを20~30キロメートルと前回より約10キロメートル浅く見直した。震度6強以上の地域は23区の約70%に拡大し、局地的に震度7に達すると推計。人口増も考慮し、死者数を引き上げた。

死者のうち約5400人は建物倒壊、約4100人は火災が原因。23区西部で延焼拡大の可能性が高いことが分かり、死者は大田区が前回比2倍の1073人と区市別で最多になるとした。

帰宅困難者は、東日本大震災で都内で生じた約352万人を約50%上回る。職場や学校などにとどまれず、駅や屋外に滞留する人は163万人にのぼるとした。

ライフラインは、墨田区の停電率が61.8%に達するなど、都全域で17.6%が停電。携帯電話は都心の一部のほか、墨田、江東、大田の各区などで50%以上が不通になると推計した。

一方、建物被害は、木造住宅が密集する23区東部で耐震化が一定程度進み、旧耐震基準に基づく古い建物が取り壊されたことから前回想定より16万棟減ると見積もった。

都は、多摩直下地震(M7.3)の被害想定も更新したほか、1703年の元禄地震をモデルとする海溝型地震(元禄型関東地震、M8.2)と、活断層で起きる立川断層帯地震(M7.4)の被害想定も新たに公表。元禄型地震では最大津波高2.61メートルと推計。高潮用水門が作動しないと、浸水で約2500棟が全半壊するとした。

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