2019年1月24日(木)

石綿損賠訴訟、国の不作為判断焦点 19日に地裁判決

2010/5/18付
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国がアスベスト(石綿)対策を怠ったために健康被害を受けたとして、大阪府南部の泉南地域の石綿紡績工場の元従業員や周辺住民らが国に損害賠償を求めた訴訟の判決が19日、大阪地裁で言い渡される。アスベスト被害を巡って国の不作為を問う訴訟は、東京、横浜、神戸の各地裁でも係争中。近年の訴訟では今回が初めての判決で、判断が注目される。

最大の焦点は、国の責任をどう判断するか。国が有害性を認識した時期や、企業への規制など対策をとるべき時期が争点となっている。

原告側は1937~40年に旧内務省が実施した泉南地域での調査で「国は石綿の有害性を認識していた」と指摘。「遅くとも旧労働基準法が制定された47年には規制できたのに怠った」と国の不作為の責任を主張する。

これに対し、国側は旧じん肺法成立(60年)までは医学的知見が不十分だったと強調。アスベスト発散源への排気装置の設置義務化(71年)など「必要な措置を取っていた」と反論する。

また、健康被害を訴える工場周辺の住民を救済対象に含めるかどうかも注目される。

泉南地域で国賠訴訟を起こした原告は計46人おり、19日の判決の対象は2006年5月に提訴した元従業員や住民、遺族ら29人。被害者1人あたり3300万~4400万円の賠償を求めている。

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