2018年11月21日(水)

カドミウム汚染農地が復元 富山

2012/3/17付
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富山市・神通川流域で四大公害病の一つ「イタイイタイ病」を引き起こしたカドミウムによる土壌汚染で、農地の土を入れ替える富山県の作業が終了し、17日、完工式が同市婦中町で行われた。1979年度の開始から33年に及んだ国内最大規模の農地復元事業が完了。対象となった神通川流域の計863ヘクタールの全地域でコメの作付けが可能になり、農地としてよみがえった。

多くの被害者が出た国内初の公害病の風化と、再発をどう防ぐかが今後問われることになる。

東京電力福島第1原子力発電所事故後の土壌の除染は日本が直面する大きな課題の一つ。農林水産省は、福島県内の田畑を使い、放射性物質を土壌から取り除く実証試験に乗り出す方針で、富山でのカドミウム汚染農地の復元経験を被災地の除染に役立てるべきだとの声も上がっている。

事業の対象面積は東京ドームのほぼ185個分に相当。費用407億円を原因企業の三井金属や国、県などが分担し、農業の継続を希望した地権者の土地を対象に、汚染土を剥ぎ取って埋め戻し、別の土をかぶせた。

復元の対象となった農地は、収穫された玄米に含まれるカドミウムの濃度などで3つに区分。1.0PPM(PPMは100万分の1)以上は復元までコメの作付けは行わない1号地に指定。1.0PPM以上となる恐れが著しい2号地と、0.4PPM以上1.0PPM未満の3号地については、収穫されたコメを国が買い上げて工業用として加工処理するなどした。

県によると、復元後の玄米のカドミウム濃度は食品衛生法で規定される安全基準0.4PPMに対し、1号地、2号地で平均0.08PPM、3号地で同0.09PPMまで低下した。〔共同〕

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