2017年11月23日(木)

釜石、犠牲者の36%が自宅で被災 市民の避難行動調査

2012/2/17付
保存
共有
印刷
その他

 岩手県釜石市は17日までに、市内の全世帯を対象に実施した東日本大震災発生時の市民の避難行動調査の結果を公表した。犠牲者の60%近くが発生時に自宅におり、36%が自宅で津波に流されるなど、避難しないで被災した住民の割合が高かったことが分かった。

 犠牲者の行動は遺族の回答から判明。被災場所は自宅が最も多かったが、次いで徒歩や車で避難途中が20%、避難先が10%。遺族の17%は犠牲者が流される時に一緒にいた。また犠牲者の60%以上は60歳以上だった。

 調査は群馬大と共同で、昨年11~12月に市内の約1万7千世帯を対象に行い、23.5%に当たる4002世帯が回答。

 警報や避難指示などの情報については、大津波警報の発表を知ることができなかったのが30%、自分のいた場所が避難指示の対象かどうか分からなかった人や、避難指示そのものを知らなかった市民が62%いた。

 また避難した場合も、自宅以外の場所にいていったん帰宅したり、子どもの引き取りなど家族の安否確認に向かったりして、避難前にどこかに立ち寄った市民が37%。自宅にいた市民も20%以上がどこかに立ち寄っていた。

 群馬大の片田敏孝教授(災害社会工学)は「避難前に自宅に立ち寄るなど、三陸沿岸で地震発生時の教訓となってきた(てんでんばらばらに逃げろという意味の)『てんでんこ』ではない行動が垣間見られる。即避難が徹底できなかったことは反省点」と強調した。〔共同〕

保存
共有
印刷
その他

電子版トップ

関連キーワードで検索

片田敏孝犠牲者行動調査



[PR]

日本経済新聞社の関連サイト

日経IDの関連サイト

日本経済新聞 関連情報