2018年5月22日(火)

京大、幹細胞を「守る」細胞解明 がん治療に応用も

2010/9/17付
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 京都大学の長沢丘司教授らは、体内で血液系の細胞の基になる幹細胞を「守る」細胞を突き止めた。骨髄中で赤血球やリンパ球の基になる造血幹細胞などと結合し、増殖や分化を制御していた。試験管内で血液の細胞を効率よく作製するのに使えるほか、この細胞に守られていると考えられるがんの幹細胞を攻撃し、治療効果を上げられる可能性もあるという。

 成果は米専門誌イミュニティー(電子版)に掲載された。

 幹細胞を守る場所の存在は「ニッチ」と呼ばれるが詳細は不明だった。研究チームは骨髄中のたんぱく質が、造血幹細胞の個数維持などを担っていることに着目。このたんぱく質を作る「CAR細胞」がニッチの正体であることを突き止めた。

 CAR細胞は細長い突起を持ち血管に張り付いており、造血幹細胞などが結合していた。マウス実験でCAR細胞だけをなくすと、造血幹細胞などの数が減った。がんの幹細胞もニッチに守られ、抗がん剤の攻撃をしのいでいると考えられている。ニッチを薬剤で除去すれば治療効果が上がる可能性があるという。

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