2017年11月25日(土)

福島原発の放射性物質、10日で地球一周と推定
半分以上は海に落下 気象研

2011/11/16付
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 東京電力福島第1原子力発電所事故で大気中に放出された放射性物質は太平洋を横断して約10日でほぼ地球を一周し、その結果として半分以上が海洋に落下したとするシミュレーション結果を、気象庁気象研究所(茨城県つくば市)などの研究チームが16日までにまとめた。

 放射性物質のうち、特に放射性セシウムは4月までに70~80%が海に落ち、陸地に降ったセシウムは3割程度と推定されるという。

 チームの田中泰宙・気象研主任研究官は「福島原発は日本の東の端にあり、3~4月は偏西風で運ばれるため陸地に落ちる量は少なめで済んだ。しかし海洋はその分、汚染されたはずだ」としている。

 シミュレーションは気象庁と気象研が開発し、地球全体の大気の状況を表した「気象研究所全球モデル」を利用。放射性物質のヨウ素131やセシウム134、137などの核種がどのように飛散したかを調べた。

 チームによると、放射性物質が直径千分の1ミリ未満の細かい粒子などになって拡散したと仮定して計算したところ、偏西風や低気圧の渦に乗り、上空に昇って拡散。太平洋を主に北回りに広がり、ロシア極東部やアラスカ近辺を通過して3月17日ごろに米西海岸付近に到達。同月24日ごろには、ほぼ地球を一周したとみられる。

 放射性物質の大半が大気によって運ばれるうちに雨で落下。ヨウ素131は放出量の約65%が海に落ちたという。

 研究結果は16日から名古屋市で開催している日本気象学会で発表する。〔共同〕

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