三陸鉄道が一部で再開 22日までは無料で運行
岩手県沿岸部を走る三陸鉄道は16日、地震発生以降、運休していた北リアス線(宮古―久慈)のうち陸中野田―久慈の3駅間で運転を再開した。当面1日3往復で、復興支援として片道380円の運賃を22日まで無料にする。23日からは通常運賃。
1両編成の車両はヘッドマークに「がんばろう! さんりく」と書かれた紙が取り付けられ、時折雪が舞う中を上限時速25キロで走行。陸中野田に到着した運転士の橋上武司さんは、松林が津波になぎ倒された車窓を見て「景色のいい所だったのに…」と言葉を失った。
久慈市まで行き陸中野田に戻った熊谷博さん(57)の両手には、ぱんぱんに膨らんだ買い物袋。インスタントラーメンなど数日分の食料を調達したといい「車のガソリンがなく、どうなるかと思った。助かった」と顔をほころばせた。
宮古―陸中野田間と、同様に運休している南リアス線(盛―釜石)は復旧のめどが立っていない。〔共同〕
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