岡本太郎さんの巨大壁画、修復始まる 「明日の神話」
画家の故岡本太郎さんの巨大壁画「明日の神話」の亀裂を修復する保全作業が16日、展示されている東京・渋谷駅構内で始まった。
コンクリート板に描かれた壁画は2003年、メキシコ市郊外で見つかった。大小さまざまな破片に割れていたが、修復を経て08年から渋谷駅に展示。一昨年と昨年の猛暑で、絵が貼り付けてあるアクリル板が膨張し、破片の間にある亀裂が広がった。
この日は絵画修復家の吉村絵美留さんらが、絵の状態を記録しながら、亀裂に接着性のある樹脂を注射針で注入した。作業は22日まで行う。
岡本太郎記念館の平野暁臣館長は「今や町の景色に溶け込んでいて、うれしい。大事にしまっておく絵ではなく、多少のダメージがあってもいい。やれるだけのメンテナンスをしたい」と話している。〔共同〕
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