2019年7月19日(金)

天皇陛下が被災者にビデオで励ましのお言葉

2011/3/16付
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天皇陛下は16日、東日本巨大地震の被災者と国民一般に向け、ビデオ映像で「被災地の悲惨な状況に深く心を痛めています」「被災者のこれからの苦難の日々を、私たち皆が、様々な形で少しでも多く分かち合っていくことが大切であろうと思います」などと語りかけられた。

天皇陛下は16日、巨大地震の被災者と国民に、ビデオ映像で語りかけられた

天皇陛下は16日、巨大地震の被災者と国民に、ビデオ映像で語りかけられた

ビデオでのお言葉は約5分半。天皇陛下はこれまでも大きな自然災害で被災地にお見舞いのお言葉を伝えられていたが、ビデオ映像で直接語りかけられたのは初めて。

陛下は被災した福島第1原子力発電所の状況について「関係者の尽力により事態のさらなる悪化が回避されることを切に願っています」と述べられた。

被災者が苦しい避難生活を余儀なくされていることを心配し、復興を願われた上で、「この大災害を生き抜き、被災者として自らを励ましつつ、これからの日々を生きようとしている人々の雄々しさに深く胸を打たれています」と語られた。

そして「被災者が希望を捨てることなく、身体を大切にして生き抜いていけるよう、国民一人びとりが被災地に心を寄せ続け、復興への道のりを見守り続けていくことを願っています」と結ばれた。

天皇陛下が公表されたおことばの全文は次の通り。

このたびの東北地方太平洋沖地震は、マグニチュード9.0という例を見ない規模の巨大地震であり、被災地の悲惨な状況に深く心を痛めています。地震や津波による死者の数は日を追って増加し、犠牲者が何人になるのかも分かりません。一人でも多くの人の無事が確認されることを願っています。また、現在、原子力発電所の状況が予断を許さぬものであることを深く案じ、関係者の尽力により事態のさらなる悪化が回避されることを切に願っています。

現在、国を挙げての救援活動が進められていますが、厳しい寒さの中で、多くの人々が、食糧、飲料水、燃料などの不足により、極めて苦しい避難生活を余儀なくされています。その速やかな救済のために全力を挙げることにより、被災者の状況が少しでも好転し、人々の復興への希望につながっていくことを心から願わずにはいられません。そして、何にも増して、この大災害を生き抜き、被災者としての自らを励ましつつ、これからの日々を生きようとしている人々の雄々しさに深く胸を打たれています。

自衛隊、警察、消防、海上保安庁をはじめとする国や地方自治体の人々、諸外国から救援のために来日した人々、国内の様々な救援組織に属する人々が、余震の続く危険な状況の中で、日夜救援活動を進めている努力に感謝し、その労を深くねぎらいたく思います。

今回、世界各国の元首から相次いでお見舞いの電報が届き、その多くに各国国民の気持ちが被災者と共にあるとの言葉が添えられていました。これを被災地の人々にお伝えします。

海外においては、この深い悲しみの中で、日本人が、取り乱すことなく助け合い、秩序ある対応を示していることに触れた論調も多いと聞いています。これからも皆が相携え、いたわり合って、この不幸な時期を乗り越えることを衷心より願っています。

被災者のこれからの苦難の日々を、私たち皆が、様々な形で少しでも多く分かち合っていくことが大切であろうと思います。被災した人々が決して希望を捨てることなく、身体(からだ)を大切に明日からの日々を生き抜いてくれるよう、また、国民一人びとりが、被災した各地域の上にこれからも長く心を寄せ、被災者と共にそれぞれの地域の復興の道のりを見守り続けていくことを心より願っています。

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