2019年1月19日(土)

裁判員制度は合憲 最高裁が初判断

2011/11/16付
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裁判員制度が憲法違反かどうかが争点になった覚醒剤密輸事件の上告審判決で、最高裁大法廷(裁判長=竹崎博允長官)は16日、「制度は国民の視点と法曹の専門性が交流することで、それぞれの長所が生かされる刑事裁判を目指すものだ」と述べ、合憲との初判断を示した。判決は被告側上告を棄却、有罪が確定する。

最高裁が裁判員制度は合憲との初判断を示した(テレビ東京)

最高裁が裁判員制度は合憲との初判断を示した(テレビ東京)

フィリピン国籍の女の被告(45)が覚醒剤約2キロを持ち込んだとして起訴された事件で、一審・千葉地裁の裁判員裁判は懲役9年、罰金400万円とし、二審も支持。弁護側は上告審で「裁判員裁判は憲法で認められていない」と主張した。

大法廷は判決理由で、旧憲法の「裁判官による裁判」が、現憲法で「裁判所による裁判」とされ、憲法制定過程でも陪審制や参審制を認める見解が示されていたと指摘。裁判官に限る明文規定もなく「国民の司法参加が禁じられていると解すべき理由はない」とした。

その上で合憲かどうかは適正な刑事裁判を妨げないかどうかで判断すべきだと指摘。法令解釈は裁判官が行い、裁判員は事実認定や量刑について評決する仕組みを通じ「良識ある結論に達することが十分期待できる」として制度は合憲とした。

裁判員裁判では裁判官が自らの意見と異なる判決を出すことがあり得るが、大法廷は「裁判官の多数意見が常に結論でなければならないということはない」とも述べた。判決は15人の裁判官全員一致で、個別意見は出なかった。

大法廷は最高裁長官が裁判長となり、15人の裁判官全員で構成。新たな憲法判断をする場合などに開く。

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