2019年1月19日(土)

原子力専攻、入学者16%減 原発事故受け
12年春

2012/4/16付
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原子力を研究する大学の学科や大学院の専攻に今春入学した人は、東京大など7大学の合計で昨年より16%減少、最大71%減った大学もあったことが共同通信の集計で16日、分かった。東京電力福島第1原発事故で関心が高まる原子力だが、文部科学省は「将来性が不安視されているのではないか」としている。

福島第1原発などの廃炉作業、放射性物質の除染技術開発、既存原発への対応など、メーカーや電力会社などで原子力分野に携わる人材は必要だが、今後確保が困難になる可能性がある。

集計対象は、「原子力」「原子核」などの名称が入った学科や大学院の専攻を入学時に選択できる東京大、京都大、福井大、早稲田大、東京都市大、東海大、福井工業大。今春新設された長岡技術科学大や「今後公表する」と回答した東京工業大は除いた。東大は入学者数を回答しなかったため合格者数を集計対象にした。

7大学の対象の学部、大学院の入学者の合計は223人で昨年の264人から16%減った。福井工業大は昨年の34人から10人へ71%減、福井大は42人から25人と40%減。両大学がある福井県は、再稼働に向けた手続きが進む関西電力大飯原発など原発が集中している。

志願者は合計647人で昨年比12%減。昨年は志願者、入学者ともほぼ前年並みで、今春の減少が目立つ。定員割れした大学もあった。

福井工業大の中安文男原子力技術応用工学科教授は「停止中の原発の再稼働の見通しも不透明で、学生が不安を感じている」と指摘する。

志願者が昨年から約1割減った東大の担当者は「(電力会社などへの)就職目的の学生が減る一方、海外からの留学生が増えた」としている。大阪大や近畿大などにも「環境・エネルギー工学専攻」などの名称で原子力関連学科や専攻があるが、文科省によると同様の傾向とみられるという。〔共同〕

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