2019年9月23日(月)

大きな汽笛2回、船底さらす 釣り船が自衛艦と衝突

2014/1/15付
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自衛隊の艦船と民間船舶の海難事故がまた起きた。15日朝、広島と山口の県境に近い瀬戸内海の阿多田島沖で起きた海上自衛隊の輸送艦「おおすみ」と釣り船の衝突事故。投げ出された4人のうち、船長と釣り仲間の2人が重体となり、転覆した釣り船は赤い船底をさらした。晴天下で穏やかな海原を前に、沿岸では衝撃が広がった。

海上自衛隊の輸送艦「おおすみ」(奥)と衝突し転覆した釣り船(15日午前、広島県大竹市)=中国新聞社提供共同

海上自衛隊の輸送艦「おおすみ」(奥)と衝突し転覆した釣り船(15日午前、広島県大竹市)=中国新聞社提供共同

「ポーッ、ポーッ」。午前8時ごろ、霧がかかったときにしか鳴らない汽笛が突如、朝の漁協に響き渡った。

阿多田島漁協の女性職員(59)は「大きな音が2回鳴り響いた」と振り返る。「事故が起きたのではないか」。慌てて海を見ると、よく晴れた寒空の下に見慣れない灰色の自衛隊の艦船の姿が見えたという。まもなくヘリコプターが海上を旋回し始めた。

輸送艦と衝突した小さな釣り船は晴れ渡る空の下、完全にひっくり返って赤い船底をさらし、ブイを付けられた状態で穏やかな瀬戸内海の波間に漂っていた。周りでは、海上保安庁のダイバーが船内の様子をうかがうように水中に潜ったり、顔を出したりしていた。巨大な船体の自衛隊の輸送艦は、少し離れた海上で見守るように待機した。

近海はイワシ網漁が盛んで、小さな船が比較的多いという。大竹市産業振興課によると、阿多田島周辺ではこの時期、メバルが多く取れる。釣り客はこれらを狙って夜明け前に出港する場合が多いという。

救助された男性(67)の妻によると、4人は釣り場で知り合った仲間。「午前7時に集まる」と自宅を出た。正午ごろ「事故があったけど無事」と電話があったという。

転覆した船が契約していた広島市中区の係留施設「ボートパーク広島」によると、船は全長約7.6メートル、幅約2.3メートルの小型プレジャーボートで、船名は「とびうお」。施設には約400隻が係留され、大半がプレジャーボートという。

とびうおは2007年から契約されており、12年4月からは船の名義が高森昶船長(67)に変更されていた。

〔共同〕

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