がんセンター、福島での被曝測定と検診提案

2011/4/14付
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国立がん研究センター(東京都中央区)は14日、福島第1原子力発電所の事故を受け、福島県在住の人を対象に、被曝(ひばく)量の測定と定期的健康診断を実施するよう国などに提案した。同センターは約2万人分の携帯型の線量計を入手する見通しといい、「国が費用を負担してくれれば実施したい。住民相談にも応じる」としている。

同県内では年間の積算被曝量が推定で20ミリシーベルトを超える地域もあるが、同センターの嘉山孝正理事長は「1回の被曝量が100ミリシーベルト以下なら、がんなどの発生率上昇の可能性は高くならないとされる」と説明。そのうえで「個人の被曝状況を正確に把握できれば、被災者が少しでも安心した生活ができるのでは」としている。

同センターによると、線量計は放射線治療や診断に携わる医療従事者が使うバッジタイプで、胸元に装着可能。メーカーが3カ月に1度バッジを回収して個人の外部被曝の積算量を測定する方法を検討している。測定費用は2万人分で年間約2億4千万円という。

同センターは測定と健診の対象者として、同原発事故を受けて避難指示などが出ている避難地域の住民で、放射線の影響が将来的に心配される若年層を中心とすることを検討している。すでに圏外に避難している人は避難前の被曝量を推計して積算するという。

食品などを通じた内部被曝についても、放射線医学総合研究所(千葉市)など一部の医療機関にある全身被曝カウンターや、放射性ヨウ素が集まりやすい甲状腺を測定できる検査装置を利用して測定するという。

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