両陛下「お気持ち」宮内庁が公表 国民生活へ影響軽減を
宮内庁は14日、天皇、皇后両陛下の今後の陵と葬儀のあり方について、両陛下から了解を得てまとめた「お気持ち」を公表した。天皇陛下が国民生活への影響を少なくしたいと望まれたことを紹介。両陛下の合葬が検討過程で見送られた背景に皇后さまの意向があったことを明らかにした。
同庁によると、両陛下は即位後のかなり早くから陵や葬儀のことを話し合い、宮内庁長官らの意見にも耳を傾けられた。天皇陛下は従来の皇室のしきたりをできるだけ踏襲しながらも、時代の要請を受け入れて行動することを心がけ、陵と葬儀のあり方についても国民生活への影響軽減を希望されたという。
合葬には、皇后さまが「あまりに畏れ多く感じられる」とし、将来的に天皇陵前で行われる祭事などにも配慮。天皇陛下の「合葬というあり方も視野に入れてはどうか」との考えに深く感謝しながらも、遠慮しなければとの気持ちを示されたという。
両陛下は一般の葬儀・告別式に当たる皇室行事「葬場殿の儀」の実施場所についても、大勢の人が使う場の長期占用や樹木伐採を避け、猛暑や集中豪雨などを考慮して出席者の安全が確保できる場所を希望。皇太子さまや秋篠宮さまの意見も伺いながら選定してほしいとの気持ちを持たれているという。