台湾抗議船が尖閣諸島に接近 海保警告、引き返す

尖閣諸島の領有権を主張する台湾の民間団体「中華保釣協会」幹部らが乗った漁船が14日未明、尖閣諸島の魚釣島から西北西約40キロの海域に接近した。同海域は日本の領海と排他的経済水域(EEZ)の間に設定された「接続水域」内で、領海に不法侵入しようとする外国船に対する防止措置が可能。漁船は海上保安庁などの警告を受けて接続水域の外に退去、台湾に引き返した。
同庁によると、漁船は10トン程度の小型船。14日午前2時半すぎ、領土から24カイリ(約44キロ)と定めた接続水域に入り、同4時ごろ魚釣島に最接近した。
同庁の巡視船と台湾当局の船が漁船を取り囲み、領海に侵入しないようスピーカーや電光掲示板、無線で警告。漁船は停船と低速航行を繰り返した後で西に針路を変え、同午前8時前に接続水域から出て台湾方向に向かった。