2019年4月22日(月)

元住民側が逆転勝訴、国に賠償命令 奈良・大滝ダム訴訟控訴審

2011/7/13付
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奈良県川上村の大滝ダムの試験貯水で起きた地滑りで住居移転を強いられた同村白屋地区の元住民らが、国に慰謝料など計約9千万円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決で、大阪高裁は13日、請求を棄却した一審・奈良地裁判決を変更し、国に計1200万円の支払いを命じた。

判決理由で松本哲泓裁判長は「岩盤が経年変化で風化し、軟化して地滑りが起き得ることは地質学の一般的な知見」と指摘。「地滑りを予見できたのに、十分な危険防止措置をとらなかった」として、一審に続き国のダムの設置・管理に瑕疵(かし)を認めた。

さらに一審判決が退けた慰謝料請求について「地滑りの恐怖や、仮設住宅での不自由な生活など精神的な損害が補填されたとは認められない」と述べた。

判決によると、大滝ダムは1988年に本体工事に着手。2003年3月の試験貯水後間もなく地滑りが発生、同地区の家屋の壁や地面に亀裂などが見つかり、全37世帯が仮設住宅に一時移転し、その後、同県橿原市や県外などに移転した。

07年に元住民30人が計約2億1千万円を求め提訴。一審敗訴の元住民のうち12人が控訴した。

上総周平・国土交通省近畿地方整備局長の話 国の主張が認められず、誠に残念。判決内容を慎重に検討し、対処したい。

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