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個人事業主の歌手や技術者、実態は「労働者」 最高裁認定

個人事業主として働く歌手や技術者が、労働組合法上の「労働者」に当たるかどうかが争われた2件の訴訟の上告審判決で、最高裁第3小法廷(那須弘平裁判長)は12日、就労実態を検討したうえで、いずれも「労働者に当たり、団体交渉権がある」と認める判決を言い渡した。

問題となったのは、新国立劇場運営財団(東京・渋谷)と契約するオペラ歌手と、INAX(現LIXIL)の子会社INAXメンテナンス(愛知県常滑市)と契約する技術者(カスタマーエンジニア)の地位。契約更改などを巡り「雇用関係にない」などとして団交を拒んだ財団や会社の対応が、不当労働行為に当たるかが争われた。

同小法廷は就労実態を詳細に検討。歌手と技術者のいずれも(1)不可欠な労働力として組織に組み込まれていた(2)仕事の諾否の自由が実質的になかった(3)契約内容が一方的に決められていた(4)仕事の場所や時間が拘束されていた――などとして、「労組法上の労働者に当たる」と判断した。

そのうえで、オペラ歌手については団交拒否が不当労働行為に当たるかどうか判断させるため、審理を東京高裁に差し戻した。カスタマーエンジニアについては不当労働行為と認めた一審・東京地裁判決を支持した。

塾講師や旅行添乗員、建築作業員など、個人事業主として働く人は少なくない。技術者側弁護団の河村学弁護士は「就労実態次第で労働者と認められることが示された」と判決を評価した。

新国立劇場運営財団の話 判決内容を精査しておらず、コメントは控えたい。

INAXメンテナンスの話 主張が認められず残念だが、司法判断を真摯に受け止め適切に対応したい。

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