2018年11月16日(金)

小笠原諸島でアホウドリのひなか 確認なら戦後初

2014/5/12付
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小笠原諸島・媒島で見つかったアホウドリとみられるひな(左)=東京都提供

小笠原諸島・媒島で見つかったアホウドリとみられるひな(左)=東京都提供

東京都とNPO法人の小笠原自然文化研究所は12日、小笠原諸島・媒島(なこうどじま)で、国の特別天然記念物で絶滅危惧種のアホウドリとみられるひなを確認したと発表した。小笠原諸島のアホウドリは1930年代に羽毛採取の目的で乱獲されたため絶滅しており、ひなと確認されれば戦後初。都は今後、DNA分析で種を確定する。

都によると、媒島は小笠原諸島・聟島(むこじま)から5キロほどの無人島で、近縁種のクロアシアホウドリの生息地。

7日の生息状況調査で、クロアシアホウドリの中にひときわ大きいひなが1羽いたため、調べたところアホウドリとみられる個体だったという。

雌雄は不明で、親鳥の姿は確認できなかった。今後、ひながアホウドリかどうかや、親がどこから飛来してきたかなどを調べる。

アホウドリは、国内では伊豆諸島・鳥島に約3千羽いて、沖縄県・尖閣諸島でも繁殖している。

鳥島は活火山で噴火の恐れがあり、山階鳥類研究所(千葉県)と環境省が絶滅を防ぐ目的で2008年からの5年間で、計70羽のひなを聟島に移送した。聟島では昨年までに2季連続で産卵が確認されたが、ふ化せず繁殖に失敗していた。

都も小笠原諸島の繁殖環境を回復させるため、アホウドリの生息地を荒らす野生のヤギを駆除しており、聟島や媒島では根絶に成功した。

都環境局は、今回媒島で見つかったひなについて「聟島に移送したアホウドリが成長して産んだ卵がふ化した可能性がある」と指摘。「順調に成長すれば、6月ごろには餌を求めて北太平洋に向けて飛び立つ可能性がある」と話している。

 ▼アホウドリ 国の特別天然記念物で絶滅危惧種。翼を広げると2メートル以上あり、体重は4~5キロの国内最大級の海鳥。人を恐れない性質や、陸上でのゆっくりした動きなどから名付けられたという。北西太平洋の島々に数十万羽生息していたとみられるが、19世紀後半から20世紀前半にかけて羽毛の採取目的で乱獲されて激減した。夏は北太平洋上で生活し、冬に繁殖地の島に戻って集団で子育てする。1年に1回、1卵のみ産む。

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