2019年6月24日(月)

「源氏物語」、イタリア語で初めて完訳

2012/6/13付
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紫式部の「源氏物語」をイタリア語に全訳し、このほど出版したローマ大元教授(日本文学)のマリアテレサ・オルシさんが11日、ローマの日本文化会館で出版記念講演会を開いた。イタリアではこれまで英語訳からの抄訳は存在したが、日本語原典からの完訳は初めて。

イタリア語版は約1440ページで、翻訳作業は約12年に及んだ。オルシさんは大学生のころに英語からの抄訳を読んで以来、源氏物語に魅了され、原典を研究。出版社からの依頼を受けて、2000年から翻訳に着手した。

翻訳では「好き者」という表現を単に「好色な人物」と訳すのではなく、いかに「上品で優雅、洗練された官能性」というニュアンスを出すかに苦労した。また登場人物の、例えば「紫の上」の呼称が場面によって「紫の君」「若草」「若君」などと異なるところは統一した方が読みやすいかとも考えたが、原作を尊重してそのままにした。

オルシさんは「あまりにも難しくて何度もやめようと思いました。完成して本当に良かった」と話した。イタリアのエイナウディ出版から90ユーロ(約9千円)で販売中。(ローマ=共同)

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