2018年12月11日(火)

前田元検事に実刑判決 大阪地裁「史上例を見ない犯罪」

2011/4/12付
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大阪地検特捜部の捜査資料改ざん・隠蔽事件で、証拠隠滅罪に問われた元主任検事、前田恒彦被告(43)の判決公判が12日、大阪地裁であり、中川博之裁判長は「我が国の刑事裁判史上例を見ない犯罪で、刑事責任は非常に重大」と述べ、懲役1年6月(求刑懲役2年)の実刑を言い渡した。昨年9月に発覚した一連の事件で起訴された計3人の検事のうち判決言い渡しは初めて。

中川裁判長は判決理由で、前田元検事が郵便料金不正事件に村木厚子・元厚生労働省局長=無罪確定=が関与したとする見立てにデータが整合しないことを知りながら、「審理の紛糾や、上司から叱責を受けて信頼を失うことを恐れて改ざんに及んだ」などと指摘。

その上で「主任検事の重圧があったにせよ、検察官の行為として常軌を逸している。重要証拠の改変がまかり通れば、刑事司法の根幹を破壊しかねない」などと厳しく批判した。

これまでの公判で、検察側は同罪の法定刑の最も重い量刑を求刑。一方、前田元検事は公判で起訴内容を認め、弁護側は「改ざんが公判に直接影響することはなかった」と情状酌量を求めた。

中川裁判長は、改ざんされたフロッピーディスクについて、村木元局長の関与を否定する「重要な客観的証拠と評価できる」と弁護側の主張を退けたが、「元局長らに謝罪するなど深い反省の態度を示し、すでに懲戒免職処分を受けている」などとして減刑した。

前田元検事の改ざんを認識しながら同僚検事らに口止めし地検幹部に虚偽報告したなどとして、上司だった元特捜部長、大坪弘道被告(57)と元副部長、佐賀元明被告(50)=ともに犯人隠避罪で公判前整理手続き中=も逮捕、起訴された。2人は一貫して起訴内容を否認しており、今後の公判では検察側と全面的に争う姿勢を示している。

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