会社分割巡る従業員転籍、事前協議なければ無効 最高裁

2010/7/12付
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 会社分割で新会社に転籍することになった日本IBMの従業員が、同社に転籍の無効の確認などを求めた訴訟の上告審判決で、最高裁第2小法廷(千葉勝美裁判長)は12日、「会社が分割に関して従業員との協議や説明をまったく行わなかった場合には、転籍は無効となる」との初判断を示した。

 そのうえで今回はIBM側が十分な説明をしたと判断、原告側の上告を棄却した。原告側敗訴の一、二審判決が確定した。

 会社分割は2001年施行の改正商法(現会社法)で制度化され、従来より柔軟に会社組織を再編できるようになった。法律上、会社分割に伴って従業員の労働契約は原則として自動的に新会社に引き継がれるが、その際に会社は従業員に説明するよう定められている。

 今回の訴訟で原告側は「会社側は分割について十分な説明をしなかった」と主張。IBM側は「法律で定められた協議などを実施した」と主張していた。

 同小法廷は「労働者は転籍に異議を申し出ることができないが、それは会社側が協議や説明をしていることが当然の前提」と指摘。会社が協議をまったく行わなかったり、著しく不十分だったりした場合は、労働契約の承継は無効になるとの初判断を示した。

 判決によると、米IBMが02年、ハードディスク駆動装置(HDD)部門を日立製作所に売却することで合意。同部門を会社分割して新会社を設立、従業員を転籍させたうえで、この会社を日立側に売却した。一審・横浜地裁は「IBMは必要な説明を行っており違法とはいえない」として、原告側請求を棄却。二審・東京高裁も支持し、原告側控訴を棄却していた。

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