2019年1月17日(木)

春日電機元社長ら逮捕 会社乗っ取り 資産流用か
特別背任容疑

2011/1/12付
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東証2部に上場していた産業機器メーカー「春日電機」(東京)の旧経営陣が、返済される見込みがないのに元社長の関係会社に5億5千万円を貸し付け、同社に損害を与えたとして、警視庁捜査2課は12日、元社長の篠原猛容疑者(53)=江戸川区西葛西3=ら3人を会社法違反(特別背任)容疑で逮捕した。

篠原容疑者らは春日電機の株を買い集め、同社を事実上、乗っ取ったとされる。貸付金の一部は篠原容疑者らの個人口座に送金されて流用された疑いがあり、同課は資金の詳しい流れを調べる。

ほかに逮捕したのは、元同社取締役、大槻洋容疑者(42)=荒川区西尾久1=、同、佐藤将容疑者(61)=練馬区高野台1=の2人。同課によると、篠原容疑者と大槻容疑者は容疑を認め、佐藤容疑者は「貸し付けは篠原と大槻が強引に行った。私は反対した」と否認しているという。

逮捕容疑は2008年6月下旬ごろから7月中旬ごろにかけ、篠原容疑者が実質的に経営する機械販売会社「アインテスラ」(東京・中央)に対し、計5回にわたり、春日電機から無担保で計5億5千万円を貸し付けさせ、同社に同額の損害を与えた疑い。

アイン社は篠原容疑者が04年4月に設立した会社で、その後1億7千万円を返済したが、残金は回収不能に。貸付金の名目は研究開発費だったが、実際には資金繰りに窮していたアイン社の運転資金として使われたり、篠原容疑者らの個人口座に送金されたりしたという。

春日電機は1945年創業で73年に東証2部に上場。篠原容疑者は市場などでアイン社名義で春日電機の株を買い集め、08年1月に大株主になった。同年6月に開かれた株主総会では創業者一族の経営陣の再任を大株主として否決し、自ら社長に就任。アイン社の役員を務めていた大槻容疑者も取締役として送り込み経営権を握ったという。

春日電機はアイン社への多額の焦げ付きが影響して09年2月に上場廃止となり、同年7月に東京地裁が会社更生手続きの開始を決定。因幡電機産業が設立した新会社が事業譲渡を受け、同じ商号で事業を継続している。

春日電機は09年4月、特別背任容疑で警視庁に篠原容疑者らを刑事告訴。同課が昨年10月、篠原容疑者宅など関係先を家宅捜索していた。

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