2019年1月23日(水)

諫早干拓、開門差し止め 長崎地裁が決定

2013/11/12付
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国営諫早湾干拓事業(長崎県)を巡り、干拓地の営農者など約460の個人・法人が国を相手取って、潮受け堤防排水門の開門調査の差し止めを求めた仮処分申請で、長崎地裁(井田宏裁判長)は12日、開門の差し止めを命じる決定をした。国は仮処分の判断にかかわらず開門する方針で、異議を申し立てるとみられる。

諫早干拓の開門差し止めを長崎地裁が決定。「勝訴」の垂れ幕を掲げ喜ぶ開門反対派(12日、長崎市)

諫早干拓の開門差し止めを長崎地裁が決定。「勝訴」の垂れ幕を掲げ喜ぶ開門反対派(12日、長崎市)

同事業では、12月20日までの開門を命じた福岡高裁判決が確定。開門時の農業被害などを防ぐ国の事前対策工事は、反対する住民らの抗議で着工できない状態が続いている。差し止めの仮処分決定を受け住民らの抗議が一層強まるとみられ、混迷に拍車がかかりそうだ。

開門は有明海の不漁と干拓事業の因果関係を調べるのが目的。5月まで約1年半続いた仮処分の審尋で、営農者や周辺住民は「開門すれば甚大な被害が出る」と主張。淡水の調整池に海水が流れこんだ場合、農作物に塩害や潮風害が生じるほか、大雨時に湾近くの住宅地に浸水被害が起こる、などと訴えた。

一方、国は「対策工事を行えば開門しても被害は発生しない。万が一、被害が出れば補償する」と説明。営農者らは「対策は不十分。被害は補償で回復できない」と反論した。

審尋では、開門調査の公共性も争点になった。国は「確定判決に従い、干拓事業と漁場環境の変化の関連性を開門して調査する公益上の必要性は極めて高い」と主張。営農者らは「公共性は低い」と訴えていた。

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