新型インフル特措法13日施行、施設の制約広く

2013/4/12付
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政府は12日、新型インフルエンザの対策を定めた特別措置法の施行令を閣議決定した。13日に施行される。人から人へ感染する新型インフルが国内で流行し、政府が「緊急事態宣言」を出すと、対象区域の住民は外出が制限されたり、運動施設や映画館など多くの人が集まる施設の利用が制限されたりする。集会の自由の制限などにつながる可能性もあり、法律家からは慎重に適用すべきだとの声も上がっている。

特措法では感染拡大を防ぐため、政府が区域を定めた「緊急事態」を宣言した後、潜伏期間などを考慮して1~2週間程度を目安に、都道府県知事が対象区域の住民に不要不急の外出自粛を要請できると定めている。感染リスクが高いとされる学校や保育所の使用制限を求めることも可能だ。

学校施設以外にも、多くの人が集まる面積1千平方メートル超の施設も使用制限の対象となる。具体的に想定されるのは大学や劇場、運動施設、映画館、パチンコ店、百貨店(食品売り場を除く)などと幅広い。特措法に基づく要請が実際に出されれば、市民生活は大きく制約される。

一方、病院やスーパー、企業の工場などは「社会生活を維持するために必要」として使用制限の対象外とした。知事が入場制限や発熱症状のある利用者の入場禁止などを要請することはある。

外出自粛や施設使用制限などには罰則規定はないが、医薬品や食料品を確保するための保管命令に違反した事業者には6月以下の懲役または30万円以下の罰金が科せられる。感染対策として、自治体が医療施設を臨時開設するための立ち入り検査をホテルなどが拒んだ場合も30万円以下の罰金となる。

政府は中国で鳥インフルエンザウイルス(H7N9型)の感染拡大が続いていることも踏まえ、施行を早めた。特措法に基づく新しい行動計画を5月にも策定する。田村憲久厚生労働相は12日の閣議後の記者会見で「前回(2009年)の新型インフルエンザが入ってきた時には国内の対応に批判があった。しっかりとした対応が取れるような法律にした」と述べた。

日本弁護士連合会は昨年3月、特措法が定める対策について「科学的根拠に疑問があり適用要件もあいまいだ」と指摘。「人権に対する過剰な制限がなされる恐れがある」として反対する会長声明を発表している。

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