2019年2月19日(火)

弁護側「絞首刑は違憲」死刑執行の是非審理 大阪地裁

2011/10/12付
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5人が死亡した大阪市此花区のパチンコ店放火事件で、殺人罪などに問われた高見素直被告(43)の裁判員裁判の公判が12日、大阪地裁(和田真裁判長)であった。「絞首刑は残虐で違憲」と主張する弁護側の証人として元最高検検事の土本武司・筑波大名誉教授(76)が出廷、「絞首刑は憲法が禁じる『残虐な刑罰』に限りなく近いと思う」などと証言した。

裁判員裁判で死刑執行の是非について証人を呼び審理するのは異例。死刑求刑を想定する弁護側は「絞首刑は憲法36条が禁じる残虐な刑罰に当たる」と主張。検察側は「絞首刑による死刑を合憲とする最高裁判例が確立している」としている。

土本氏は東京高検検事時代に死刑執行に立ち会った経験を持つ。死刑制度存置派だが、この日の証人尋問では日本の絞首刑について「明治期以降は残虐とはみなされていなかったが、時代や環境に照らし、現代も同じだとはいえない」と指摘。

(1)死刑囚に不必要な苦痛を与えるか(2)不必要な身体の損傷を生じるか(3)一般人の心情からみてむごいか――などを検討する必要があると述べた。

法令解釈に関する審理は裁判員に立ち会い義務はないが、この日は裁判員6人のうち5人と補充裁判員2人が参加した。

「死刑の合憲性」は11日の公判でも審理され、弁護側証人のオーストリアの法医学者、バルテル・ラブル氏が「絞首刑は死亡までに時間がかかる可能性があり、頭部と体が離れるケースもある」などと証言した。

起訴状によると、高見被告は2009年7月、パチンコ店でバケツに入れたガソリンをまきマッチで放火。同店を全焼させ、客や店員ら5人を焼死させ、10人にやけどなどを負わせたとされる。

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