身内の告白、海保内に憤りと困惑 尖閣映像流出

2010/11/10付
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映像を流出させたと告白した海上保安官(43)に対し、海上保安庁の幹部・職員からは憤りと困惑の声が上がったが、一部からは共感の声も漏れた。

保安官が所属する第5管区海上保安本部(神戸市)は緊迫した空気。総務部では電話がひっきりなしに鳴り、職員が説明に追われた。同本部の梶谷勝弘総務部長は「捜査中のことであるうえ、捜査を受ける立場。何も話せない」と繰り返した。

ネクタイ姿の男性職員は「どんな思いがあったにせよ、個人が勝手な判断で行動したら組織が成り立たない」と憤りを隠さない。別の職員は「なぜ別の管区の動画を入手できたのか分からない」と戸惑っていた。

漁船衝突事件に対応した石垣海上保安部(沖縄県石垣市)では、職員が硬い表情。停泊中の船から下りてきた男性職員は「情報を勝手に漏らしたことに憤りを覚える」と強い口調。「我々は海保という組織の人間。組織のルールを守らなかったことは残念」と吐き捨てた。

東京・霞が関の海上保安庁の幹部の部屋には「関係者以外立入禁止」と書いた紙が張り出され、資料を抱えた職員が慌ただしく出入りした。ある幹部は「流出映像は海保の正当性が見て取れる内容。公開して世に知らしめたいという心情は理解できる」と同情ものぞかせていた。

東日本の海上保安部幹部は「海保内部で情報をやり取りをする際も疑心暗鬼になりかねない」と、組織内に"亀裂"が入ることを懸念した。

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