シーラカンス、4億年前から同じ姿 中国で化石

中国雲南省の約4億年前(デボン紀)の地層から、古代魚シーラカンスの最古の頭部化石を見つけたと、中国科学院など米中のチームが英科学誌ネイチャーコミュニケーションズ電子版に発表した。骨は「生きた化石」と呼ばれる現代のシーラカンスと似た特徴を持つという。
シーラカンスは約3億8千万~3億9千万年前からその姿をほとんど変えていないとされるが、約4億年前も主な構造がほぼ同じだったことが分かった。
チームは雲南省北部の砂石層で、2009年と11年に鼻の部分などを含む頭部の化石を2個発見。一つは長さ約11ミリ、幅約8ミリ、もう一つはさらに小ぶりだったが、目のくぼみの形状や、頭部が細長く鼻が前方に突き出しているなど、現代のシーラカンスと同様の特徴を備えていた。同じ仲間の化石はこれまで、ドイツなど各地で3億8千万年前ごろの化石が見つかっている。

シーラカンスは、発達したひれを持ち、魚類から両生類に進化する過程の存在。4億年前ごろに多様な種に分かれたと考えられており、チームは「初期の進化の様子を解明するために、貴重な資料だ」としている。〔共同〕
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