利根川ダム渇水、11日から10%取水制限
少雨により首都圏の水がめ、利根川水系上流のダムの貯水量が減少し、渇水の恐れが出ている問題で、関東地方整備局(さいたま市)や流域1都5県などでつくる渇水対策連絡協議会は10日、貯水量の回復が見込めないとして11日午前9時から10%の取水制限することを正式決定した。協議会によると、取水制限は2001年8月以来、11年ぶり。
対象は上水道のほか農業用水や工業用水で、6都県は別の水系で補うなどするため市民生活への影響はほとんどないとみている。前回は10%の制限が5日間続いた。
関東地方整備局は「降雨や貯水の状況を見ながら今後の対応を考えたい」とし、引き続き節水への協力を求めた。
同地方整備局によると、10日午前0時現在の利根川水系にある8つのダムの合計貯水量は1億3332万立方メートル、貯水率は39%。このうち最も貯水容量が大きい矢木沢ダム(群馬県みなかみ町)の貯水率は6%にとどまり、ほか7つのダムは28~93%となっている。