婚外子の相続格差、「合憲」見直しも 最高裁で弁論

2013/7/10 13:22
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結婚していない男女間の子(非嫡出子)の相続分を法律上の夫婦の子(嫡出子)の半分とする民法の規定が合憲かどうかが争われた2件の遺産分割審判の特別抗告審で、最高裁大法廷(裁判長・竹崎博允長官)は10日、当事者の主張を聞く弁論を開いた。規定は「不当な差別」との批判が強く、最高裁が従来の合憲判断を見直すかが焦点。司法判断は今秋にも示される見通し。

特別抗告審で最高裁に入る東京の非嫡出子側の弁護団(10日午前)=共同

この日の大法廷は午前に東京都の男性、午後に和歌山県の男性の遺産分割事案を審理。最高裁長官が裁判長を務め、原則15人の裁判官全員で構成する大法廷は新たな憲法判断をしたり、過去の判例を変更したりする際に開かれ、重要な司法判断を下す場合が多い。

民法900条4号はきょうだいの相続分は均等とする一方で「非嫡出子の相続分は、嫡出子の相続分の2分の1とする」と規定。家制度を基本とする明治時代の旧民法で設けられ、戦後の民法に引き継がれた。

最高裁は1995年の大法廷決定で「合憲」と判断したが、5人が「違憲」とする反対意見を述べた。その後の5件の小法廷決定も合憲判断を維持したものの、常に反対意見がつき、裁判官の間で意見が分かれていた。

この日午前の弁論で、東京の非嫡出子側は「家族や結婚に関する価値観が変化し、国連からも相続の平等化を再三求められてきた。規定の存在意義は失われている」と強調。「規定は法の下の平等を定めた憲法に違反し、無効と判断されるべきだ」と訴えた。

嫡出子側は「規定は法律婚を尊重しつつ、一定の相続分を認めることで非嫡出子にも配慮したもので合理性がある。相続分は遺言で指定することもでき、規定は憲法に違反しない」と反論した。

一審の東京、和歌山両家裁は嫡出子側の主張を認め「規定は合憲」と判断。二審の東京、大阪両高裁も支持した。

東京の事案で被相続人となっている男性は、法律婚の妻と内縁関係の女性との間にそれぞれ子を設け、男性が2001年7月に死亡したことで、子らに相続権が発生した。

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