笹子トンネルで天井板撤去工事始まる
下り線を対面通行に
山梨県の中央自動車道笹子トンネルの天井板崩落事故で、中日本高速道路は9日、緊急点検でボルトやナットの緩みが見つかった下り線(全長約4.7キロ)の天井板の撤去工事を始めた。

事故があった上り線は復旧のめどが立っておらず、下り線の2車線を対面通行にする形で、年内の仮復旧を目指す。
同社によると、この日は、トンネル内の路面保護のため鉄板を敷いたり、光ファイバーケーブルを移設したりする作業に着手した。2~3日で終了し、天井板と隔壁(中壁)計約1万1200枚を大型の自走式台車で運び出して、トンネルの外で解体する。
緊急点検は3~7日に実施。同社は、補修や原因調査より仮復旧を優先させるため、天井板の撤去を決めたとしている。撤去した後の換気対策として筒型のジェットファンを天井につり下げる。〔共同〕