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九電、提出求められた資料廃棄 指示した幹部「自分の判断」

やらせメール調査で

九州電力玄海原子力発電所(佐賀県玄海町)の再稼働を巡る「やらせメール問題」に絡み、同社が設置した第三者委員会の郷原信郎委員長(弁護士)が9日、福岡市内で記者会見し、原子力発電本部の中村明副本部長(上席執行役員)が、第三者委などが提出を求めたプルサーマル発電導入に関する証拠の資料廃棄を指示していたと発表した。実際に資料の一部が廃棄されたという。

中村副本部長は第三者委の調査に「個人に迷惑のかかるような資料の廃棄を指示した」と説明。郷原委員長は個人について「政治家や県、経済産業省の関係者などの可能性がある」との見方を示した。

9日夜に日本経済新聞の取材に応じた中村副本部長は、迷惑がかかるとした「個人」について「役所とか地元とかいろんな人がいる」と説明。資料は「(役所などとの)やり取りや折衝のメモ」だとした。上司の指示については「なかった」と話し、自分の判断だったと主張した。

廃棄対象となった資料の具体的内容は判明していない。郷原委員長も「個人」の具体的な名前には言及しなかった。

郷原委員長によると、7月21日、社内の調査を担当していた同社経営管理本部が原子力発電本部に対し、プルサーマルに関する資料をすべて提出するよう要請。しかし、2、3冊の関連ファイルの中の一部が抜き取られて廃棄された。

7月27日の第三者委発足後の8月5日には佐賀支社でも、経営管理本部が提出を求めたプルサーマルの関連資料15冊を廃棄しようとしていた。同月8日に郷原委員長に内部告発が寄せられ、廃棄前に資料を回収した。

郷原委員長は「ここまで露骨な証拠隠しは経験したことがない。重大なコンプライアンス違反。九電の体質にかかわる問題かどうか明らかにしないといけない」と述べ、第三者委で調査する方針を示した。

中村副本部長は原子力発電本部のナンバー2。これまでの第三者委の調査では、トップの原子力発電本部長の指示や関与は確認されていないという。第三者委はこのほかにも調査に協力せずに廃棄した資料がないか調べている。

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