性別変更前番号の使用を可能に 基礎年金巡り厚労省
日本年金機構が性同一性障害で性別変更した人に共通の固定番号を持つ基礎年金番号を割り当てていた問題で、厚生労働省は8日、固定番号の使用を廃止し、性別変更前の番号を使えるように改める方針を固めた。当事者団体に方針を伝えた。
厚労省によると、性別変更前の番号だけで加入状況を確認できるシステム改修のめどが立った。固定番号を割り当てられたのは400人近くに上り、希望者は元の番号に一本化する。
機構は昨年10月、加入状況を正確に把握するため、性別変更した人は新しい番号と元の番号を併用することにした。新しい番号は10桁のうち4桁を共通化。共通の番号を記した機構の内部文書が一時ネットに流出し、プライバシー侵害に当たると批判が出たため田村憲久厚生労働相が対応策の検討を指示していた。