「内向き志向」とは無縁、熱意ある学生も多く

2010/10/9付
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最近よく耳にする若者の「内向き志向」。日本学生支援機構が9月下旬に都内で開いた海外留学フェアには、ひと味違った光景が広がっていた。

学生や社会人ら約560人が参加。各国の大使館員や留学経験者らによる相談窓口に陣取り、熱心に耳を傾ける。

甲府から足を運んだ山梨大文系3年の男子学生(21)は「周りの同級生は就職活動まっさかり。自分だけこんなことしてていいのかと思います」と素直な感想。「でも、今後を考えると日本語だけでは……。英語圏に留学し、国際協力の仕事に就きたいんです」と力強い答えが返ってきた。

この学生は2年の時も留学を考えたが、就活への影響を考えて踏み切れなかったという。それが今年3月に初の海外旅行でニューヨークを訪れ、2001年に米同時テロで崩壊した世界貿易センター跡地のほか、国連本部なども見学。刺激され、再び留学熱が頭をもたげたという。

熱気を発していたのは、この学生だけではない。「日本企業にはパワーを感じないから」と留学を経て外資への就職をもくろむ筑波大理系2年の男子学生。スイスの大学への編入、当地での博士号取得まで考えているまだ1年の成蹊大文系の男子学生――。学生時代、留学を夢想だにしなかった身には、その姿は頼もしくさえ見えた。

企業からは「グローバルな人材として日本人を採りたいが、そうした人材は少し減った」(大手メーカー)との声も聞こえてくる。厳しい就活の傍らで、世界へ飛び出す機会をうかがう若者たちは少なくないのだが…。

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