2019年9月18日(水)

「科学界の宝」「多くの方の力で…」 友人・家族ら喜び

2012/10/8 21:44 (2012/10/8 22:42更新)
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母校の神戸大医学部では、同級生や当時所属した同学部ラグビー部の先輩・後輩らが集まり喜びに沸いた。ラグビー部で山中教授はフォワード。同部で後輩の長野徹・神戸市立医療センター中央市民病院皮膚科部長(47)は「縁の下の力持ちで派手なプレーはなかったが、確実に前に進む。そんな姿勢が現在の研究に通じたのかもしれない」と喜んだ。

同級生の江本憲昭・神戸薬科大教授(51)は「ラグビーばかり励んでいた印象だが、試験の結果はよかった。非常にスマートな学生だった」と懐かしんだ。

山中教授が京大に移る前に在籍し、iPS細胞の研究を始めて飛躍の足がかりを得た、奈良先端科学技術大学院大(奈良県生駒市)では、磯貝彰学長(70)らが午後6時半すぎから記者会見。同学長は「まさに日本の科学界の宝になった」と祝福。「教え子を京大に一緒に連れて行き、チームを維持してきたのも先生の人柄」とたたえた。

同大学院大で山中教授を採用する際に選考に当たったバイオサイエンス研究科の河野憲二教授も会見に同席。「(ノーベル賞を)もらうのは時間の問題と思っていたが……」と感無量の様子。「自分のことのようにうれしい」とほほえんだ。

河野教授は「初めは夢みたいな話だなあと思っていたが、すごいスピードで研究が進んでいると実感した」と振り返り、「間近に見られたのは研究者冥利に尽きる」と語った。

山中教授の出身校、大阪教育大学付属高校天王寺校舎(大阪市天王寺区)の岡博昭副校長(58)は「ここ数年待ち焦がれていた。高校で理数教育に重点的に取り組むなか、生徒にとって希望になる。山中先生のような研究者を目指す生徒が出てきてほしい」と喜んだ。

岡副校長によると、同校は文部科学省が指定する「スーパーサイエンスハイスクール」で、山中教授も運営指導委員として助言しているという。

2004年から山中教授の助手を務め、現在はiPS細胞研究所で共に働く、中川誠人講師(37)は「いろんな賞を取っても、人間が変わらないところがすごい」と人柄を絶賛。周りの研究員や学生とも垣根なく接し、大学付近などへ頻繁に飲みにも行くという。「かなり飲まれます。アルコールが入っていれば種類は何でもいいのでは」と意外な一面も明かした。

山中教授の家族も京都大を通じてコメントを発表。母の美奈子さんは「名誉ある賞を受賞したと聞き、大変驚いております。ひとえに大勢の皆様のお力添えのたまものと思っております。息子を支えてくださった方々に心より感謝申し上げます」と述べた。妻、知佳さんも「iPS細胞の発見は、1人の力ではなしえなかったことです。これまで研究を支えてくださった多くの方々に心から感謝を申し上げます」とコメントした。

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