被災地の球児、甲子園始球式に 「ありがとう伝えたい」

2012/8/8付
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「ありがとうの気持ちを伝えたい」――。全国高校野球選手権大会は8日、東日本大震災の被災地の岩手、福島両県から招いた球児2人が始球式に参加。宮城県の球児も入場行進の先導役を果たした。

「もう野球はできないのかな」。宮城農高3年の佐々木大地君(18)は、津波で母校のグラウンドを失った。卒業生らが今年別の土地を整備してくれた。「感謝しながら元気にやっている姿を見せたい」と入場行進を先導。被災地の代表校らが姿を見せると、観客から大きな拍手が送られた。

始球式の投手役、双葉高(福島)2年の猪狩駿君(17)は、東京電力福島第1原発事故で自宅のある福島県大熊町から避難、福島県いわき市で両親と暮らす。甲子園に出場した強豪校だったが、県大会には相馬農高、原町高と連合チームを組んで出場、初戦で敗れた。

思いを込めた一球が、捕手役の大槌高(岩手)3年の金野利也君(17)のミットに収まると、2人を包み込むような拍手が湧き上がった。金野君は津波で母、姉、祖母を失ったうえ、自宅も流され今なお、仮設住宅暮らしだ。

猪狩君が「いろんな人の支えがあって選ばれたので感謝したい」と振り返ると、金野君も「地域の皆さんも喜んでくれると思う」と語った。〔共同〕

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