2018年6月22日(金)

税金のムダ4900億円、12年度決算で検査院が指摘

2013/11/7 23:43
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 会計検査院は7日、国の2012年度決算の検査報告をまとめ、安倍晋三首相に提出した。税金の無駄遣いなどの指摘額は計4907億円と過去3番目に多く、11年度より117件多い630件の事業で改善が必要だとした。14年度の消費増税を控え、税金の使途に対する国民の視線は厳しさを増しており、官の意識改革は急務だ。

 支出が法令違反にあたる「不当事項」の指摘額は計543億円(470件)。改善が必要と評価した「処置要求」や「意見表示」の指摘額は計3533億円(77件)。

 東日本大震災の復興予算・政策の点検では、防衛省が津波対策として全国の駐屯地で隊舎などの基礎を1~2メートルかさ上げした工事について、施工後も想定される津波の高さより低かったなどとして計60億8千万円分の効果が不十分と指摘した。

 101の独立行政法人の資産の点検では、7法人が保有している土地計約98万平方メートル(約218億円相当)が今年3月末時点で有効に活用されていなかったと指摘した。

 特に、日本高速道路保有・債務返済機構が活用していない土地は東京ドーム19個分に当たる約89万平方メートル(約190億円相当)に上った。酒田みなとインターチェンジ(山形県酒田市)や君津パーキングエリア(千葉県君津市)など35カ所計59万平方メートル(154億円相当)は予定した交通量に満たないことなどから、一部を雪捨て場などに使ったほかは放置していた。

 省庁別指摘額は経済産業省が1153億円で最大で、防衛省(1041億円)、法務省(809億円)の順。経産省による都道府県の信用保証協会への貸付金700億円は、各協会は十分な財産を持っているとして、全額を不必要と判断した。

 検査院は今回、「国民生活の安全や安心」を重点テーマに掲げ、道路などインフラや社会保障分野を重点的に調べた。

 国道の橋脚の柱にコンクリートを巻き付け耐震補強をした橋10本(計1億円)の工事では「柱部分の重量が増し、基礎部分の耐震性が落ちた」と指摘。「改めて安全性を検査し、必要ならば追加工事を」と求めた。

 社会保障分野では、生活保護を受給していた単身者が死亡したのに、24都道府県の125自治体が死亡を把握せずに受給者の口座に支払いを続け、返還請求もしなかったなど計3億1千万円の支出が不適切だったと指摘。厚生労働省に適切な処理の徹底を求めた。

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