絶滅のはずが…ミッドウェーの海鳥、小笠原で発見 - 日本経済新聞
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絶滅のはずが…ミッドウェーの海鳥、小笠原で発見

1990年代初頭に米ハワイ近くのミッドウェー諸島で確認されたのを最後に、絶滅したと考えられていた海鳥ミズナギドリの一種が、約4千キロ離れた小笠原諸島に生息しているのを発見したと、森林総合研究所が7日発表した。

こうした発見は、乱獲による絶滅が疑われながら51年に繁殖が確認されたアホウドリ以来。チームは和名を「オガサワラヒメミズナギドリ」とし、絶滅の恐れがあるレッドリストに記載するよう提案している。

全長25~30センチで、ほかのミズナギドリより体が小さく尾が長いのが特徴。97年から昨年までに小笠原諸島の父島と母島、2つの無人島で生きた個体と死骸の計6体が見つかっており、その標本を詳しく調べた。するとミッドウェー諸島で90年代初頭に観察されたが、その後生息が確認できていないミズナギドリの仲間「ブライアンズ・シアウォーター」と遺伝子の特徴が一致した。

高い飛行能力を持つため、遠く離れた島に生息域を広げた可能性がある。小笠原諸島での営巣はまだ確認できていないが、チームは「現在も無人島に生息している」とみている。

ただ外来種クマネズミに食べられた個体も見つかっており、いぜん絶滅の懸念が高い。川上和人主任研究員は「一部の無人島で実施しているクマネズミ駆除の範囲をさらに広げるなど、保護対策を急ぐ必要がある」と話している。〔共同〕

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