/

マダニ遺伝子、恐竜から獲得 三重大が確認

アフリカに生息するマダニが、動物の血を吸いやすくするためのホルモンの遺伝子を恐竜など宿主の脊椎動物から獲得していたことを、三重大学医学系研究科の岩永史朗准教授が突き止めた。英国科学雑誌「ネイチャー コミュニケーションズ」に掲載された。

種の異なる動物の間で機能性遺伝子が伝わる「水平伝播(でんぱ)」現象を確認するのは世界で初めて。岩永准教授は「動物や昆虫のような生物の進化が、水平伝播で起きたというのは非常に珍しい。進化の多様性を知るうえで大きな前進」と話している。

マダニは唾液を宿主動物の体内に注入しながら血を吸うが、唾液中には血管を拡張するホルモンが含まれる。アフリカに生息する「オルニソドロス属マダニ」の唾液腺の遺伝子を解析したところ、脊椎動物にしか存在しない血圧降下ホルモン「アドレノメデュリン」の遺伝子構造と一致した。

さらに進化系統を解析した結果、血圧降下ホルモンの遺伝子を、2億3400万年前(三畳紀)から9400万年前(白亜記)の間に生息した爬虫(はちゅう)類もしくは恐竜から獲得したと推定した。

すべての記事が読み放題
有料会員が初回1カ月無料

セレクション

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

フォローする
有料会員の方のみご利用になれます。気になる連載・コラム・キーワードをフォローすると、「Myニュース」でまとめよみができます。
新規会員登録ログイン
記事を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン
Think! の投稿を読む
記事と併せて、エキスパート(専門家)のひとこと解説や分析を読むことができます。会員の方のみご利用になれます。
新規会員登録 (無料)ログイン
図表を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した図表はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン

権限不足のため、フォローできません